Q and A
電解水透析に関する「よくある質問」です。
よくある質問
Q1. 電解水透析とは、どんな透析方法ですか?
[⇒A.1]
水の電気分解を利用し、水素分子(H₂)を含む透析液で透析する方法です。
透析関連の酸化ストレスや炎症を軽減することを目的とし、最終的な予後改善を目指します。
これまでの研究では、症状としては、透析後の疲労感や掻痒感が軽くなるなどといった変化が報告されています。また、検査値の変化としては、高い収縮期血圧が徐々に低下、透析中の低血圧が起こりにくい、心機能の数値が基準値内へ近づくなどの報告があります。
また、血液中の指標(マーカー)の変化としては、炎症や酸化ストレスマーカーの濃度が低下、血中アルブミンの還元型比率が上昇し健常人の値に近づくといった数値的な変化も報告されています。さらに、5年間の観察調査の結果、死亡や心脳血管疾患の発生リスクが通常透析に比べ約41%低いことも報告されました。
2005年から発表しております。
日本透析医学会や電解水透析研究会を中心に発表しております。
水素(H₂)の抗酸化性・抗炎症性を含めた生物への影響に関する研究では、現在まで600を越える論文で報告されています。
電解水透析の場合は、炎症マーカー(MCP-1),酸化ストレスマーカー(MPO)血中濃度が低減したり、アルブミン還元型比率が上昇し健常人の値に近づいたりすることが報告されています。
よって、炎症や酸化ストレスを和らげることが期待されています。
2022年1月1日時点で、国内27施設、799床です。
研究会ホームページ内に実施病院の了解を得た施設の一覧を掲載しております。
Q8. 何人くらいの患者さんが電解水透析を受けているの?
[⇒A.8]
水素は透析液に溶け込んでいます。それが空気中に少しずつ出る場合がありますが、透析室やシステムを設置した部屋では検出限界以下です。24時間換気の出来る部屋で電解透析は行われています。
研究会・学会発表された改善症例は次のものがございます。
1)掻痒感、 2)知覚異常(しびれ)、 3)疲労感、 4)肝性脳症による意識消失、 5)便秘、 6)関節痛、 7)手のこわばり、 8)精神面、 9)皮膚、 10)つめ
Q11. 通常透析との比較研究は行っていますか?
[⇒A.11]
はい。
具体的には下記の例がございます。
1) 同じ患者8名で1か月間通常透析、1か月間電解水透析を行い(クロスオーバー)、電解水透析により収縮期血圧、拡張期血圧の両方が有意に低下(Nephron clinical practice2009)。
2) 電解水透析で明確になっているのは、酸化ストレスマーカーと炎症マーカーが低減。
3) 透析器中で血清アルブミンの還元型比率を即効で増やす。
4) 5年間の前向き観察調査の結果、総死亡と心血管合併症の発症リスクを通常血液透析に比べて41%減らすことが論文で発表されました。また透析後高血圧の改善と必要な降圧薬の減量が観察されました(Scientific Reports 2018 電解水透析161例、通常透析148例)。
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